診療のご案内
耳鼻咽喉科
中耳炎や咽頭炎等の一般的な耳鼻咽喉科的疾患の治療のほかに、内視鏡下鼻内副鼻腔手術や滲出性中耳炎のチュービング手術等を行っています。また、新生児の聴力検査には力をいれ、聴性脳幹反応の検査も3週間以内に予約が出来るよう2台の機器を保有し、6ヶ月以内に補聴器装用ができるようにしています。
気管食道科
異物や頚部食道の癌等の診断を行います。
アレルギー科
舌下・皮下免疫療法やレーザー手術による、鼻閉等のアレルギー症状に改善に対応しています。
神経耳科
めまい(電気眼振計検査、赤外線カメラにより眼振の測定、エプリー法等による理学的治療)、耳鳴(ピッチマッチラウドネスバランス検査、内耳ブロック、補聴器装用による耳鳴治療)、味覚障害、顔面神経麻痺等の診断治療を行います。
頭頚部外科
頭部、顔、頚部の傷や腫瘤の診断や治療を行っています。
補聴器科
新生児から高齢者の方に補聴器適合検査室で補聴器を装用した状態で聴力を測定できるようにしています。
言語訓練
乳幼児の発達検査や幼児の言語訓練を行います。
内視鏡下鼻内副鼻腔手術
鼻の穴から、内視鏡で診ながら副鼻腔炎(蓄膿)の手術を行う方法で、当院では、第2、4木曜日の午前中に行っています。予約は、ほぼ3ヶ月先になりますので、手術の適応があるか相談の上、予約してください。外来手術ではありますが、手術後は毎日通院していただく期間が有りますので、それなりの覚悟が必要かとも思います。手術時の痛みに関しては、鼻の中の麻酔で痛みを訴える人はほとんどいません。この点が、昔から行われていた手術との大きな違いといえます。
【所属学会】
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本耳鼻咽喉科臨床学会
滲出性中耳炎
強い耳の痛みを感じる急性中耳炎とは違い、痛みを伴わない代わりに聴力が悪化するという厄介な中耳炎です。聴力の低下は鼓膜の裏側に溜まった滲出液によるもので、低音部の障害が多いです。この理由は、液体は低い周波数の音は伝えず、高い周波数の音は伝えるからです。好発年齢は2歳から7歳ごろまでですが、最近では新生児の滲出性中耳炎も多く見られるようになりました。原因としては、耳から鼻に通じる耳管という管の機能が低下して起きるといわれています。検査は聴力検査とティンパノメトリーという鼓膜の可動性を診る機器で行います。
【所属学会】
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本耳鼻咽喉科臨床学会
日本聴覚医学会
チュービング手術
滲出性中耳炎に対する手術法で、顕微鏡を見ながら鼓膜にチューブを挿入し、滲出液の排出を促す方法です。当院では3歳以上の患者さんは外来で手術を行っていますが、乳幼児のように全身麻酔が必要な患者さんは大きな病院に紹介しています。比較的簡単な手術で、私が医師になって初めて執刀した手術です。
【所属学会】
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本耳鼻咽喉科臨床学会
日本聴覚医学会
新生児の聴力検査
最近の産婦人科さんでは、新生児に対する聴力検査器を持っている所が多くなりました。この理由は、聴力の異常の疑いがある新生児を早期発見、補聴させることができれば、より多くの発語を促すことができることがわかってきたからです。当院では平成元年ごろから聴性脳幹反応による聴力検査を乳児に行ってきましたので、新生児に対しての検査も乳児と同じように行っています。当院では2台のABR(聴性脳幹反応)と1台のASSR(聴性定常反応)の機器を保有し、聴力異常の疑いがある新生児の紹介があり次第、3週間以内に聴性脳幹反応の測定が行えるようにしています。診察してから検査日を決めますので、スケジュール表を持参の上、来院してください。
【所属学会等】
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本耳鼻咽喉科臨床学会
日本聴覚医学会
高度難聴管理施設
聴性脳幹反応
人間は音を聞くと、ある種の脳波が出てくることが知られています。そこで、10dBごとの音の変化による脳波の変化をコンピューターで解析すると、聴力を確定することが出来ます。この検査は非常にデリケートな検査で、深い睡眠状態で初めてデータが取れるので、寝返りが多いと良い結果が得られない場合もあり、その様な時には後日検査をやり直す場合もあります。また異常値になった場合には、1回の検査では信用せず、複数回の検査データが一致した時に初めて信頼出来る検査値が得られたと思ってください。特に新生児の検査では、最初に異常値になっても数ヵ月後の検査で正常値になることもありますので、検査値が変動しているときには気長に待ってください。当院ではこの検査の予約時間をなるべく短縮するために、2台の機器を保有し3週間以内に検査を行えるようにしています。また、今まで音に対して普通に反応していた子供が、突然反応が悪くなった様な緊急事態に対しては、当院では3日以内に聴性脳幹反応を行えるようにしています。突発性難聴のように早期に治療すれば治る難聴もありますので、子供の状態がおかしければ、とにかく早期に来院してみてください。大病院では融通の利かないことも、小さな医院では小回りが効く場合もあります。
【所属学会等】
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本耳鼻咽喉科臨床学会
日本聴覚医学会
高度難聴管理施設
補聴器
聴力の低下を認め、治療により改善が認められないような場合には、補聴器が適応になります。そのための検査としては、大人では聴力検査と語音明瞭度検査が必要な検査であり、時間(約40分)がかかりますので、来院する前に電話かFAXで予約して下さい。
補聴器の適応が決まりましたら、当院保有の補聴器で1週間以上試していただき、使用できそうでしたら購入を考えてください。また、補聴器を購入して1ヵ月後にも、装用した状態で聴力や言葉の聞き取りが改善しているか確認指導しています。このため補聴器適合検査室も2部屋あり、補聴器を装用したまま聴力を測定する事が出来ます。現在では言葉の聞き取り検査で、雑音下S/N比5dbの専門的な検査も行っています。当院は国の補聴器適合検査施設にも指定されていますので、安心して補聴器のことを相談できると思います。2018年朝日新聞出版発行の”手術数でわかる、いい病院”難聴・補聴器部門で愛知県下3位、日本国内では35位でした。
【所属学会等】
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本耳鼻咽喉科臨床学会
日本聴覚医学会
日本耳鼻咽喉科学会認定 補聴器相談医
厚生労働省認定補聴器適合判定医師
補聴器適合検査施設
高度難聴管理施設
癌
耳鼻咽喉科及び気管食道科領域の癌の種類は非常に多く、耳、鼻、咽頭、舌、喉頭、気管、食道とすべての領域にわたって存在します。また、その多くは内視鏡で直接見ることができるため、他科の癌に比べると比較的早く発見することが出来ます。いつもと違う症状が続くようでしたら、なるべく早めにご相談ください。
【所属学会】
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本耳鼻咽喉科臨床学会
日本気管食道科学会専門医
日本癌治療学会
舌下・皮下免疫療法
・舌下免疫療法
舌の裏の下側にアレルギーの原因物質を濃度の薄い方から順に濃くする事により、人間の体をアレルギーに反応しなくなるように治療する方法です。平成26年(2014年)に厚生労働省が薬として認可しましたので、保険適応となり1ヶ月の負担金額は1500円~2200円程度となります。
・皮下免疫療法
アレルギーを起こす原因物質を少量体内へ注入することにより、体がアレルギー物質に対して徐々に抗体を持ち、アレルギー反応を起こさないようにする治療法。この治療法のためには、原因物質を特定しなければならず、注射も毎週1回ないしは2回打たなくてはならないので、忙しい現代人には不向きかもしれませんが、アレルギーを根本的に治療する唯一の方法です。初回投与量を決めるために時間がかかりますので、希望者は予約診療になります。
舌下免疫療法も皮下免疫療法も診察の上、予約日を決めてください。
【所属学会】
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本耳鼻咽喉科臨床学会
日本アレルギー学会
レーザー手術
鼻閉を起こすアレルギー性鼻炎や肥厚性鼻炎がレーザー手術の適応になります。
手術法としては鼻の中を麻酔し、下鼻甲介という粘膜にレーザー光線を照射するという、無血手術に近い手術法ですので入院は必要とせず、その日のうちに帰宅できます。しかし、鼻の中にガーゼが入りますので、手術後しばらくは通院が必要になります。費用は入院を必要としないので比較的安く、1万円程度の料金になります。また鼻の所見からレーザー手術の適応があるか決めますので、来院していただき医師に相談して下さい。よくある勘違いとして、ご本人は肥厚性鼻炎でレーザー手術の適応と思われて来院されても、実際には副鼻腔炎(蓄膿)による鼻茸という、鼻の中に発生したポリープによる鼻閉だったことがよくあります。手術時期としては、花粉症で手術をされる方は、シーズン中はなるべく避けたほうが良いといわれています。この手術法の限界として、人間は約7割に鼻中隔に彎曲があるといわれ、その彎曲が強いとレーザー手術だけでは対応できず、鼻中隔彎曲症の手術をしなければ鼻閉が取れない場合があることです。この場合には、手術をしてみなければわからないので、試しにレーザー手術をしてみるぐらいに、考えていただいたほうが良いかもしれません。
【所属学会】
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本耳鼻咽喉科臨床学会
日本アレルギー学会
めまい
診断は眼の動きで診察する注視眼振に始まり、頭位眼振や赤外線カメラを使用した検査、電気眼振計等、めまいに関する全ての検査を半日かけてします。検査終了とともに診断名の説明となります。検査は予約制ですが、初診時に時間の許す限り行っておきますので、残りの検査はその時に予約して下さい。めまいに耳鳴りや聴力障害を伴った場合には、早期に点滴治療をしなければならない病気の場合もありますので、CTやMRIを撮影して異常がないからといって、安心せずに早めにご相談下さい。良性発作性頭位めまい症に対するエプリー法やレンパート法といった理学療法にも対応しています。日本めまい平衡学会認定のめまい相談医です。
【所属学会】
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本耳鼻咽喉科臨床学会
日本めまい平衡学会認定:めまい相談医
耳鳴
耳鳴で発症する病気は、炎症性疾患から神経性疾患まで多種にわたり、その中には早期に点滴治療しなければならない病気もありますので、耳鳴が1日中続くようでしたら早めに来院されることをお勧めします。軽中等度の突発性難聴では、耳鳴しか訴えない患者さんも多く、発症して治療を開始するまでの時間により治癒率が変化しますので、早期に治療すれば治癒率も上がります。また陳旧性の耳鳴にも、薬物の内服のほかに各種ブロック(注射)を併用することにより治癒する場合もあります。あきらめず一度お試し下さい。
慢性的な耳鳴については、内耳ブロック、TRT、補聴器による治療法等を行ないます。難治性耳鳴に対する補聴器による当院の治療成績は、平成30年1月から9月までの17症例で76.4%でした。
【所属学会】
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本耳鼻咽喉科臨床学会
日本聴覚医学会
高齢者の聴力障害
高齢者の聴力障害者は、およそ75%は神経性であり、残りの25%は耳垢や中耳炎等により難聴を訴え来院します。つまり、高齢者の難聴だからと言っても、25%の人は補聴器を必要とせず、治療により聴力障害を治すことができます。あきらめず、相談してみて下さい。また、神経性の聴力障害の多くの場合には、補聴器の適応になります。当院は補聴器適合検査施設であり、補聴器適合検査室がいつでも対応できるよう2部屋あります。厚生労働省認定補聴器適合判定医師である私が責任をもって対応します。また雑音下S/N比5dBの特殊状態での適合検査にも対応しています。検査に時間(約40分)がかかりますので、電話やFAXで予約して御来院下さい。2018年朝日新聞出版発行の”手術数でわかる、いい病院”難聴・補聴器部門で愛知県下3位、日本国内では35位でした。
【所属学会等】
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本耳鼻咽喉科臨床学会
日本聴覚医学会
日本耳鼻咽喉科学会認定 補聴器相談医
厚生労働省認定補聴器適合判定医師
補聴器適合検査施設
高度難聴管理施設
言語発達遅滞
正常な言語発達は、1歳6ヶ月で3~6個の有意語(マンマ、パパ、ママ等)があり、2歳で2語文(赤いブーブー、マンマほしい等)が言えれば様子を診てもよいと思われます。でも、もし明らかな言葉の遅れがあるようなら、いろいろ考えずに、まずは聴力検査を受けてみて下さい。なぜならば、言語の発達は聴力と密接な関係があり、聴力が悪ければ耳から入る言語情報量も低下し、言語能力も低下することになります。方法としては新生児の聴力検査と同じように、聴性脳幹反応を使用して測定します。検査終了とともにすぐに結果を知ることができますので、今後の方針が確定し安心につながると思います。聴覚の異常が無い場合には、発達検査を言語聴覚士が行います。言語聴覚士による診察は、完全予約制となります。
【所属学会等】
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本音声言語医学会
厚生労働省認定音声言語機能等判定医師
言語聴覚訓練施設
高度難聴管理施設